2015/3/27

ケミカルシューズ
ケミカルシューズ

ケミカルシューズ

足下を支える再生技術

※画像はイメージです。

足下を支える再生技術
足下を支える再生技術

昭和20年代は、ビニール風呂敷全盛の時代。繊維の街である岡崎は、アメリカから導入された塩化ビニル繊維を使って、風呂敷を作っていました。当然、生産すればするほど裁断屑が出てきます。しかし当時は、化学的なリサイクルなど考えられないことでした。

「この屑、なんとかならないだろうか……」こう考えてアイデアを出したのが、創業者の故高木貞彰です。
目をつけたのは進駐軍の靴、しかも靴底です。どうも見慣れない素材なので尋ねてみると、合成ゴムと合成樹脂の合体だと教えられます。
彼はこれにヒントを得て、個人企業「オリエンタル化学」を設立。まずは靴の構造をしっかり研究し、ビニール屑を溶かして練りあげ、靴底の形に整えました。これにビニールのレザーをつけて、日本初のオールビニル製のケミカルシューズの出来上がり。
高級感のある靴で、レザーは糸で縫い合わせてあるから張り替えもできてとっても便利。戦後を生き抜く人びとの、足下を支える技術を開発したのです。

しかし、彼はこれでよしとはしませんでした。他にも多くのプラスチック屑が問題となっていたのです。「このゴミの山を宝の山にするためには、どうしてもプラスチックそのものの勉強が必要だ——」。この想いが、現在の髙木化学研究所と廃プラスチック再生事業へとつながりました。


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